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ここからは具体的なダイエット方法をお話しますが、
基本は先に述べた“手段自体を目的にする”という考え方です。
できることから始め、始めたら続けることのみを目的とする。ということです。

 

これが、途中リバウンドや停滞期があっても、落ち込まない秘訣だと思います。
ダイエットにはまず、避けて通れないのが「体重管理」です。
しかし太っている時、体重計に乗るのはイヤなものです。

 

ここでは、計ることが楽しくなる体重計と、
ヒトが元来持っている能力、バイオフィードバックについて、考えます。

 

トップアスリートの 「体重管理」

 

毎日体重をはかるというのは、ダイエットの基本です。
では、1日何回、何時ごろにはかるのがベストなのでしょうか。
ふとしたことからマラソン選手の体重管理のシビアさを知り、
これが大変参考になりました。

 

長距離ランナーの運動効率は、酸素摂取量と体重が密接に関係しています。
けれども酸素の、摂取効率を上げるためには、
空気の薄い高地でトレーニングしたり、をしなければならないので、
なかなか容易ではありません。

 

ですからランナーは、ふつう、体重を落とすことで、
同じ酸素量で長い距離を、より早く走れるように目指すわけです。
ところが体重といっしょに筋肉まで落としてしまうのは、
運動選手にとって致命的です。

 

ですから選手やトレーナーといった人たちは、走りこむ距離や、
オーバートレーニングを判断するために、練習内容と体重を
非常に細かくチェックしているのだそうです。

 

どれくらい細かいのかというと、地球は自転していますので、
遠心力の作用で、世界各地の重力加速度が違ってきます。
海外遠征ではこの、重力加速度の係数を、
現地に合わせて体重をはかるのだそうです。

 

これ、実は、マラソン選手に限ったことではなく、いわゆる、
「トップアスリート」と呼ばれる選手たちの多くは、
そこまで体重に気を使っているそうです。

 

この緻密さゆえ、アスリートが使用するのは、
50g単位で量れる、“精密体重計”と呼ばれるものです。

 

バイオフィードバック効果とは?

 

「治れ、治れ。」と念じても病気は治癒しませんが、
自然治癒力を意識して高めることはできます。
これが、視覚・聴覚情報などから、無意識な生体活動を是正する、
バイオフィードバックです。

 

人間は自分に関する正確な測定結果を目で見て、
視覚として情報化すると、肉体に変化が起こります。
その視覚情報、つまり数値データの結果が、
適正でない場合、無意識のうちに本能が働きます。

 

そして、自然に適正値へ是正しようと、
肉体が勝手に働き出す能力を、持っています。
つまり、太りすぎであれば、毎日計って目で見る、
体重のデータが、正確であればあるほど、体が勝手に痩せようとします。

 

もし痩せすぎであればもちろん、それとは逆の現象が起きます。
この、うそのような事実を“バイオフィードバック効果”と呼び、
医療分野では実用化が始まっています。

 

(参考 → バイオフィードバックとは

 

たとえば、不整脈の時、自分の心拍波形のモニターを見続けると、
自然と勝手に、脈が正常になっていきます。
私は入院中に実際にこれを体験しました。

 

そのときはバイオフィードバックなどということは知りませんでしたが、
“見る”という意識行為が、“脈拍”という無意識活動に
フィードバック(反映)されるのです。

 

では、精密体重計によるバイオフィードバック効果は、というと、
マラソンの谷川真理選手によると、
(東京国際女子マラソン優勝('91)
(パリマラソン優勝('94)同大会新記録 2:27:55)

 

サッカーのゴールキーパー、川口選手は5・6回、
長嶋茂雄氏は5回、谷川選手自身は7回。
毎日、精密体重計で、体重を計っているそうです。

 

この回数はとても、「ただ、正確な体重を知りたいだけ。」
でないことは、明らかです。

 

以下、私の言葉で脚色したくないので、谷川選手の
言葉をそのまま引用させていただきます。

「そのときの体重を正確に知りたいだけでなく、
自分自身の“体内体重計”ともいうべき、体重に関する意識、
感覚を、常に正確にしておきたい。」

 

(中略)

 

「はっきり言って、うんこをしますよね(笑い)。

 

でもうんこの重さ、つまり使用前、使用後の差は、
食べた量と必ずしも正比例しないんです。

 

食べたものの性質、つまり繊維性か、そうでないかなどで、
微妙に、ある意味では大きく変化するんです。

 

そういう細かな部分への意識が高まることで、自然に、
食べるものへの意識も変わってくる。

 

ダイエットなども、無理してダイエットするのではなく、
“体内体重計”を正確にすることで、自然に効果が出てしまう。」

 

(引用ここまで。問題があれば修正または削除します。)

この記事にはなるほど、と思いました。

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運動できない心臓病患者が、トップアスリートに
共感を覚えるのも変な話ですが、私自身、
“体内時計”に関しては、以前から興味がありました。

 

朝、目覚ましをかけた時間になると、
直前に目が覚めて、鳴る前にスイッチを切った。
なんて経験、あなたにはありませんか?

 

目で痩せるという理論

 

このバイオフィードバックと、精密体重計という、ふたつの事実から、
私は“意思の強さ”とは関係なく、体重をはかり続けるという行為だけで、
痩せることができるのではないか、と考えました。

 

いわば、“目を使って痩せる”ことができるはずだ。と思ったのです。

 

後年これは「計るだけダイエット」として、その考えの正しさが証明されましたが、
自慢する気持ちは更々ありませんので、こちらも是非参考にしてください。

 

(参考 → ガッテン流「計るだけダイエット」記録用紙はページ末尾からダウンロード出来ます)

 

私の場合は再入院がかかっていましたし、
運動はできないので、とにかく必死でした。

 

それから数日間は家の体重計ではかり、毎日グラフに記入しました。
しかしなにしろ回転針式の、アナログヘルスメーターなので、
アバウト0.25kg〜0.5kg、といったふうで話になりません。

 

どうせ買うならより正確なものを、と考え、私は体重計の機種を、
インターネットで調べまくりました。

 

精密・高精度50g体重計

 

精密体重計とは当時、病院などで使われる業務用のものがほとんどで、
巨大なサイズで、値段も高く、
とても家庭に置くには、ふさわしくないものばかりでした。

 

それでも医療用計測器のメーカーで、A&Dという会社から唯一
2万円で透析患者向けに、表示精度50gという機種が発売されていたので、
これを買い求めました。

 

当時3000分の1という精度で2万円という価格は
画期的だったそうですが、今では製造中止だそうです。

 

代わりに同社から後継機として、
安価な家庭用の高精度体重計が発売されています。
こちらの方が便利な機能がついているので、最近2台目として購入しました。

 

(すぐれものです。→A&D社 50g高精度体重計 )

 

デメリットは、はかることに特化していますので、体脂肪計などは一切ついていません。
便利なのは前回との体重差を表示できるので、増減がすぐにわかることです。
たとえば一度体重をはかってから、コップに一杯の水を飲んで再びはかると、
その差、つまり、水の重さだけが、正確に表示されます。

 

それまでアナログオンリーしか知らなかった私にとって、これは大変な感動でした。
50gといえば、50ccの水です。
それを飲んだだけで、確実に体重が増えるのが目で確認できるのです。

 

もちろん1回のトイレで減り、パンツをはくだけでも増えます。
たかが体重計ですが、されど体重計という、未体験の感覚を、
40過ぎてから初めて知りました。

 

80.05kg が80.00kg、そして79.95kg になったときの喜びは、
この体重計でなければ味わえない、独特の感情です。

 

感覚としては、それまで見たことがない自分の体内が見えるようで、
ダイエットを意識しなくても、「体重を計るのが楽しくなる。」
これだけは、間違いないありません。

 

はかる時間と 目標値

 

精密体重計で1日何回はかってもかまわないのですが、
私は記録をつけたかったので、朝・夜の2回と決めました。
投薬入院中、朝起きるとおしっこをしてから、毎日体重をはかっていました。

 

これは看護士さんから言われたことで、
1日のなかで最も体重が軽いのだそうです。

 

夜は何時頃はかろうかと数日試したところ、
夕食直後が一番重かったので、この時に決めました。

 

また、ダイエットには目標体重がつきものですが、
仮に「1ヶ月で10キロやせる」のだとしたら、
毎日平均、330グラムをコンスタントに落とし続けていく計算になります。

 

脂肪に換算すると2300kcalとなり、
日本人の平均摂取カロリー2200kcalを越えています。

 

つまり、この目標値は「1ヶ月間、完全絶食する。」
ことに相当する無謀な行為です。

 

私の場合、今まで目標値を決めてしまうと意識するあまり
一喜一憂を繰り返すと知っていたので、1日50g減を毎日続けようと決めました。
1ヶ月1.5kgですから、スローペースのようですが、
始めてみると、これでもかなり、大変です。

 

それでも続けることができたのは、1日50gという極小単位で、
毎日体重減を意識することが出来たからで、
これも精密体重計の、バイオフィードバック効果の一環と、
言えるのかもしれません。

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