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時をかける中年
タイムマシンと「時間の矢」
中高年世代であれば、
筒井康隆氏の小説「時をかける少女」を知っている方も多いはずです。

1983年に同タイトルで原田知世(ちゃん?)が映画の主演を演じました。

(その前、1972年のNHK少年ドラマシリーズ「タイムトラベラー」を
知っている方は、歳がバレるのであまり口にしない方がいいでしょう。...(^^;))

このストーリーの中で主人公の少女は過去と未来を行ったり来たりしますが、
それでも「思うがまま、望むまま」という設定ではありませんでした。

そこでまず、時間旅行を考える前に「時間」について、
ちょっと突っ込んでみたいと思います。


ひとことに「時間」と言っても、その概念は、
使われるTPOによって変わってきます。

たとえば私は、変なくせがありまして、楽しいことがあった翌日に、
「なぜ、今日は昨日じゃないんだろう?」
なんて、子供の頃からよく考えてしまいます。

これは心理学的な「時間」であって、
他にも、哲学的、生物学的、社会学的、物理学的な「時間」
といった概念があります。

また、時間が過去から未来へと一方向だけにしか進まず、
決して逆戻りしないので、これを「時間の矢」と呼びます。

学問上大きく分類すると、
「熱力学の矢」、「波動の矢」、「意識の矢」の三つとなります。


「熱力学の時間の矢」とは、
たとえば、0度の冷水と100度の熱湯を同量まぜると、
50度になるけれど、その逆は起こらない。

つまり、
50度のお湯は、勝手に0度と100度に分かれたりはしない。
ということです。


次に「波動の時間の矢」ですが、これは
「音や光といった波動は収束せず、必ず広がる。」
ということで、たとえば、教室で、
「あー。」という声(波動)をだせば、周りのみんなに聞こえます。

正確に言うと、
のどの声帯がふるえて「あー。」という波動が、空気を媒体としてつたわり、
みんなの耳の、鼓膜がふるわせて聞こえている。
というわけですが、その逆は起こりません。

つまり、
みんなの鼓膜を同じくふるわせても、決して、「あー。」という声は出ない。
ということです。


ただし、マックスウェルの電磁波方程式には、解がふたつあり、
過去から未来へ進む「遅延波」と、
未来から過去へ逆戻りする「先進波」が、あるとされています。
興味のある方は、読んでみてください。
タイムマシンの話 -ブルーバックス- 都筑 卓司 著)


さて最後に「意識の時間の矢」ですが、
これは、私たちみんなが感じていることです。
ひとの心に過去の記憶は残るけれど、未来は認識できない。
ということです。

これが意外にも、宇宙論学者などによって大真面目に論じられています。
つまり、
「宇宙がこのような姿になっているのは、
それを認識できる、高度な知的生命体が、存在するからである。」
というのです。
このような考えを「人間原理」といいます。

「時間の矢」に関しても、この立場をとれば、
謎も、不思議も、科学も、あらゆる疑問は存在しません。
「我、思うがゆえに、時間あり。」
で、終わってしまうからです。


さて、
これらの中で、あなたを20代に連れて行ってくれるのは、
どの「時間の矢」でしょうか。

そうです。「意識の矢」なのです。
信じるものは救われます。目を閉じて
「自分は、はたちなんだ。」と念じてください。
・・・なんて言いません。...(^^;)


一番目、
「熱力学の時間の矢」に、“中高年のタイムマシン”は、ひそんでいます。













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